見上げた灰色は湿った風に今日も流される
重い足取りは繰り返す後悔と自責の念
『また、やってしまった』なんて呟いて

奥深く抉り赤で塗りつぶして
陽だまりの世界を散らした
わかってる、振り上げたその腕は
抱きしめるためのものなのに
…ああ真里亞、私はいつだって懺悔するわ

子供になりきれない大人の私
この世に憎しみを込めて生きて
愛して壊して守りたいだなんて
残酷な嘘をついた

優しく優しく夢見た姿とは裏腹に
黒き魔女は繋いだ手を振り払う
愛のない魔法なんて使うから
コーヒーはぬるくなって、くだらない味になる

見下す黄金は渇いた嗤いで凶ヘ促す
重い気持ちはのし掛かる罪悪と憎悪の念
『もう、しませんから』なんて呟いて

奥深く抉り赤く染み付けて
血だまりの世界に散らした
わからない、ふさがった両腕は
あなたと繋ぐためのものなのに
…ああ真里亞、私はいつだって懺悔するわ

大人になりきれない子供の私
あの世に幸せを願って死んで
愛して造って守りたいだなんて
慈悲な言葉を送られた

優しく優しく夢見る姿を見せつけて
白き魔女は振り払った手を繋ぐ
愛があるから魔法はあるんだよ
一緒に暖かい紅茶を、とても美味しいから

取り囲む、寂しい物語
息を止めたって変わりはしない
でも気づいて、愛しい物語
がいれば は幸せ
がいれば は幸せ…

私になりきれない私の、私
自分が何者かだなんて疑う前に
『それでは書き直そうか』なんて
魔女の呟きが聞こえた

優しい優しい、青色の下でゆっくりと
繋ぎなおして迷い道を潜り抜ける
今日は帰ったらパズルでもときましょう
また最初から、間違わないように…