小さな呼び声に重く閉ざした瞼開ける
濡れる視界、引き裂く光 雨粒が肌に冷たく刺さる
鈍く痛む頭「私は誰?」問いかけられる相手は無く
過去はこの手をすり抜けて 十\八の数だけが 私の証

冷たいガラスの向こう側 白く浮かんだ影
私は虚ろな貴方をみやる

淡く輝く花を暗い底に沈めた
瓶に詰めた願いは届かない夢
あの子の声は遠く風に呑まれた

掠れた呼び声に硬く閉ざした瞼開ける
揺れる視界、記憶のうねり 暗闇の先は真紅の世界
鈍く痛む頭「貴方は誰?」答えてくれる相手は亡く
過去にその身を囚われて 十\八の数だけを刻んで逝った

静かな水面の向こう側 蒼く沈んだ影
貴方はただ静かに笑う

淡く輝く花を眠りに堕とした
瓶に詰めた祈りは届かない夢
私の声は遠く闇に呑まれた

苦しくて苦しくて 詰まる息を吐いた
肺を侵す水に ここが海の中と知る

淡く輝く花を海に沈めよう
瓶に詰めた願いは……
私の声は遠く風に呑まれた

淡く輝く花を眠りに手向けた
瓶に詰めた祈りが届くように
私の声は遠く波に呑まれた

儚く消える黄金色が煌めいた
海に投げた願いを救い上げ
貴方の声は深く海に沈んだ