平日昼間の電車に
始発駅から乗ってみた
隣に誰が座ろうと
座るまいと気にしない

ゲームに没頭してたり
ヘッドフォンから音漏れしたり
果てに携帯片手に
大声でお辞儀しながら話したり

そんな人達を載せた
電車の窓の外は
快晴で行き先も決めずに
乗り込んでみたけれど
あてのない旅なんて
昔見た映画みたい
結末は忘れちゃったけど

知らない街まで行ってみようかな
知ってる駅で降りちゃおうかな
このまま僕が消えてしまっても
何一つ世界は変わらない

とりあえず海辺の駅で
降りた瞬間潮の香り
彼女でもいれば洒落た店に
入ったり散歩してみたり

仕事をサボってここにいる
僕はどんな風に見えるだろう
なんて案外誰もそんなこと
気にしていないものだよね

せっかくここまで来たけど
何もすることがない
携帯もこんな昼間じゃ
誰にもかけられやしない
水平線をみつめて
立ちすくむ僕の耳に
聞こえるのは君と聴いた歌

知らない街まで来てみたけれど
一人だってこと実感しただけで
後悔ばかりのやるせない気持ち
抱えて歩いてる失恋旅行

これが女の子だったら
友達とランチしたり
髪を切ったり
買い物したりするらしいけれど
男ってそんな甲斐性
案外ないものだね
誰にも言えずためこんで

気持ち切り替えられないけれど
消えてしまう勇気なんてないし
悲しい気分に浸ってるのも
そろそろ終わりにしなくちゃね

明日からちゃんと仕事行くよ